柿が赤くなれば…
2017.11.21
11月22日は二十四節気で『小雪』、各地で初雪・初冠雪の便りが届いていますね。
すっかり寒くなりましたが、今年は11月に入ってから好天の日が多かったので、我が家の干し柿が美味しく出来ています。
( ↑ 往診先のお家で実った渋柿をいただいて吊るしました!)
“柿が赤くなれば医者が青くなる”といわれるくらい、柿は栄養豊富な果物です。
薬膳として生の柿は、食性が『寒性(身体を冷やす)』で清熱・解酒毒・潤肺・止渇といった作用があり、発熱や咳・口内炎・二日酔いに効能があります。
一方、干し柿にすると、食性が『温性(身体を温める)』に変わり、潤肺・渋腸・止血・健脾といった作用があります。咳や渋り腹に効き、疲労回復やエネルギー補給にもおすすめです。
柿の利用は果実だけではなく、「柿の葉茶」や「柿渋(未熟な果実から作る)」などがよく知られていますが、なんと柿の実のヘタも立派な生薬なんです。「柿蔕(してい)」といい、効能は胃の降気、いわゆる“しゃっくり”に効くお薬として使われています。良い生薬とされるものは大きさなど規定があるようですが、一番捨てられそうな部分が実は優秀なお薬だったとは驚きでした。
また、干し柿の表面にできる白霜も「柿霜(しそう)」という生薬で、喉痛・咳・口内炎などに効果があるとされています。
ちょうど柿が美味しい季節、身体を冷やさないよう食べ過ぎには注意ですが、ご家族からお裾分けを少し貰って、是非一緒に楽しんでほしいです。
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