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年末年始と1月の休診日のお知らせ

2017.12.18

新年1月2日(火)・4日(木)は他院勤務のため休診とさせていただきます。

また、1月21日(日)・28日(日)は研修のため休診とさせていただきます。

(上記以外は土・日・祝日もご予約いただけます。)

 

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柿が赤くなれば…

2017.11.21

11月22日は二十四節気で『小雪』、各地で初雪・初冠雪の便りが届いていますね。
すっかり寒くなりましたが、今年は11月に入ってから好天の日が多かったので、我が家の干し柿が美味しく出来ています。

       

( ↑ 往診先のお家で実った渋柿をいただいて吊るしました!)

 

“柿が赤くなれば医者が青くなる”といわれるくらい、柿は栄養豊富な果物です。
薬膳として生の柿は、食性が『寒性(身体を冷やす)』で清熱・解酒毒・潤肺・止渇といった作用があり、発熱や咳・口内炎・二日酔いに効能があります。
一方、干し柿にすると、食性が『温性(身体を温める)』に変わり、潤肺・渋腸・止血・健脾といった作用があります。咳や渋り腹に効き、疲労回復やエネルギー補給にもおすすめです。

 

柿の利用は果実だけではなく、「柿の葉茶」や「柿渋(未熟な果実から作る)」などがよく知られていますが、なんと柿の実のヘタも立派な生薬なんです。「柿蔕(してい)」といい、効能は胃の降気、いわゆる“しゃっくり”に効くお薬として使われています。良い生薬とされるものは大きさなど規定があるようですが、一番捨てられそうな部分が実は優秀なお薬だったとは驚きでした。
また、干し柿の表面にできる白霜も「柿霜(しそう)」という生薬で、喉痛・咳・口内炎などに効果があるとされています。

 

ちょうど柿が美味しい季節、身体を冷やさないよう食べ過ぎには注意ですが、ご家族からお裾分けを少し貰って、是非一緒に楽しんでほしいです。

 

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12月の休診日のお知らせ

2017.11.20

12月1日(金)〜3日(日)・24日(日)は研修のため、休診とさせていただきます。

(上記以外は土・日・祝日もご予約いただけます。)

 

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お灸のススメ

2017.10.26

10月23日は暦の上では「霜降(そうこう)」と呼ばれる日で、露が冷気で霜になって降りる頃とされています。実際、先日の台風21号が通過しても気温があまり上がらず、寒さを感じる日が続いていますね。
そんな雨が降ったり冷えこんだりする日には、お灸の出番です。

お灸は調子が悪い時だけでなく、寒さや疲れに負けない身体づくりなど、日々の養生にも役立ちます。例えば、松尾芭蕉の『奥の細道』の冒頭、旅立ちの前に「三里に灸を据え…」という一節がありますが、膝の少し下にあるこの“足三里”は、胃腸にも足腰にも効くとても優秀なツボで、養生にはぴったりです。

「熱くない?」「毛が焦げない⁈」と言われることがありますが、毛皮のあるどうぶつ達にはちょうど気持ちの良い暖かさになります。
「病気ではないけどなんとなく元気が無い」とか、「今は元気だけど高齢で今後が心配…」という子達にも是非取り入れて欲しいな、と思っています。
台座にモグサを成型してあって火をつけるだけのお灸や棒状のお灸など、ご家庭でできるお灸もありますので、いつでもお気軽にご相談ください。

↑ 膝下のやや外側(足三里)

 

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11月の休診日のお知らせ

2017.10.20

11月2日(木)は他院勤務のため、19日(日)・26日(日)は研修のため、休診とさせていただきます。

(上記以外は土・日・祝日もご予約いただけます。)

 

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美味しい果物で養生を

2017.09.23

今日23日は、秋分の日。昼(陽)と夜(陰)の長さが同じになるこの日以降、陽気は徐々に収斂していきます。多少の寂しさはありますが、暑さもようやく落ち着いて過ごしやすい季節になりましたし、お天気の良い日には遠足や運動会など楽しい行事も多い時期ですね。
そんな初秋の食養生の基本は、夏に弱った胃腸の疲労回復と秋の乾燥対策/肺と皮膚の養生です。収穫の秋ですから、美味しく食べて養生できるものが沢山ありますが、今回のおすすめはどうぶつにも食べやすい果物「梨」です。

梨は「百果の王」と呼ばれていて、その効能は、
・生津(しょうしん):津液を生み出す (津液とは身体の水分のこと)
・潤肺(じゅんぱい):肺を潤す
・清熱(せいねつ):熱を冷ます
・化痰(かたん):痰を取り除く (痰とは流れが滞ってドロドロになった津液のこと)
・止咳(しがい):咳を止める
・生肌(せいき):皮膚を作り出す
・解酒毒(げしゅどく):飲酒による体調不良の解消
です。
口の渇きや咳、咽喉の痛みや痰が絡んだり声がかれるといった呼吸器系症状の他に、疲労回復や二日酔い(←ヒトの場合)、利尿効果もあり、初秋の養生に最適な食材です。
梨の食性は「涼」といって、身体の熱を冷ます作用がありますので、食べ過ぎてお腹を冷やさないように注意は必要ですが、味も効能もまさに今が旬、是非ご家族全員で愉しんでください。完全肉食の猫さんにはなかなか受け入れて貰えないかも知れませんが、少量を細かくしたりすり潰したりして、試してみてくださいね。

ところで、干して漢方薬の「補気薬」として使われる棗(なつめ)も、今頃が収穫時期です。ミネラル豊富で疲労回復や貧血に良く、どうぶつにもおすすめの果物ですが、なかなか生では見かけません。その生の棗を、往診の際に分けていただきました!

早速甘露煮にしてみました。

 

 

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10月の休診日のお知らせ

2017.09.21

10月9日(月/祝)・15日(日)・22日(日)は研修のため、休診とさせていただきます。

(上記以外は土・日・祝日もご予約いただけます。)

 

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防災Cafe

2017.08.29

今回は、中医学とは直接関係がありませんが、私がずっと気になっていた「防災」についての活動をご紹介します。

先日、地元の長岡京市で、ペットの防災を考える「防災cafe ver.ペット」という催しの第1回目が開かれ、私も参加させていただきました。
まだ始まったばかりで、実際の災害対策活動という形にはなっていませんが、小さな輪を徐々に拡げて、いずれは地域全体でペットを取り巻く災害対策をしていくことを目指しています。

第1回は、「食べるを考える」というテーマでお話しさせていただきました。災害対策そのものも勿論大切ですが、まずは被災時のストレスに負けない健康な身体作りが大事ですし、それも防災のひとつだと思っています。今回は主にペットフードを選ぶ際のポイントやプチ手作りごはんのヒントを、災害対策も含めながらお話ししました。皆さん熱心に聞いていただき、嬉しかったです。

次回はまだ企画中とのことですが、今後も色々なテーマで継続されます。またここでもご紹介させていただきますので、長岡京市在住でご興味のある方は、是非ご参加下さい。

 

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9月の休診日のお知らせ

2017.08.21

9月30日(土)は研修のため、休診とさせていただきます。

(上記以外は土・日・祝日もご予約いただけます。)

 

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夏の養生法

2017.07.30

来週からは8月に入り、暦の上では間もなく「立秋」です。ご紹介が少し遅くなりましたが、実際はまだまだ暑さが続きますので、中国最古の医学書『黄帝内経』(前出:ブログ「春の養生法」)より、夏の養生法をご紹介しようと思います。
【夏は万物がどんどん成長して咲き栄える成長の季節です。夜は夜ふかしすることなく、朝は早く起床し、日の長さや暑さを厭わないようにしましょう。気持ちはのびのびと、身体は熱のこもらないように発散させましょう。この時季には、伸びやかに咲く花のようにすべてを発散させるようにし、鬱積することのないように気をつけるべきなのです。これに背くと、夏に活動する「心」が傷ついて病になります。例えすぐに発病しなくても、秋になって病が出てきます。】
(中医学で「心」とは、循環器だけでなく、中枢神経や精神的なものにも関わっています。)
これほど猛暑が続くと、なかなか“暑さを厭わず”というわけにはいかないと思うのですが、それでも夏が暑いのは当たり前のこと。アツイアツイと愚痴を言うよりは、せめて気持ちだけでも、“夏休みを満喫する子供達”のように、“太陽に向かうヒマワリ”のように、のびのびしないと勿体ないなということに気付きました。
近年はどうぶつ達にも過酷な夏ですが、熱中症には十分気をつけながら、わんちゃんなら家族でお出かけするも良し、猫さんなら新しいオモチャでご機嫌取るも良し…ご都合に応じて、少なくとも気持ちだけでものびのび発散して暑い夏を乗り切ってほしいな、と思います。以前のブログ「食養生・夏」も、参考になさってください。

 

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